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    クルーズ・豪華列車 北極クルーズで白熊に会おう! 2023-02-21


    北極や南極はとても遠い世界だと思っていませんか?
    実は、極地クルーズは種類も豊富で、誰でも乗船することができます。
    今では多くの国と変わらず旅行ができる場所となっています。
    もちろん「北極点」に行くのは大変ですが…
    北極の美しい氷を見ることはクルーズで叶えることができるのです。

    今回は2016年に参加した「北極クルーズ」についてお話します。

    先ず、クルーズ船が出発するスピッツベルゲンまで行かなければなりません。
    スピッツベルゲンはノルウェー領スヴァールバル諸島最大の島です。
    空港はロングイェールビーン(LYR)です。
    当時はコペンハーゲンから行けたので、乗り継ぎ2回で行けたのですが…
    2023年現在はトロムソかオスロからしか行けないようです。

    ロングイェールビーンはカラフルな家が立ち並ぶ小さな美しい町です。
    元々炭坑で栄えていたので、炭坑を探検するアクティビティも人気です。
    スタイリッシュなホテルの他、レストランやお土産屋もあります。
    ウェアを売っている店もあるので、寒さ対策が不完全だったら買いましょう。
    普通にトナカイが街中を歩いていたりします。

    港までクルーズ会社が用意したバスで移動します。
    クルーズ船の出発は夕方で、乗船すると部屋に案内されます。
    一人参加の場合は、相部屋で安く乗船できる場合もあります。
    私はオーストラリア人女性と相部屋でした。

    ちなみに、極地クルーズはあっという間に予約で埋まってしまうことが多いので…
    思い立ったら、すぐに予約しましょう!(早ければ早いほど良いです)
    早割を設定している会社もありますし、キャンセル料がかからない場合もあります。
    間際の予約は良いことが何もありません(予約できればラッキーですが…)

    乗船すると、恐らくどの船でも最初に必ず行われるイベント(?)があります。
    緊急事態に対する避難訓練です。
    乗船客(その時は100人くらい)と乗組員全員で行われます。
    全くそういうことが分かっていなかったので、かなり慌てました。
    しかし、それだけきちんと安全対策がされているということで安心しました。

    その後、レセプションパーティがありました。
    たまたま私の乗った船は欧米人ばかりでアジア人は私しかいませんでした。
    英国、アメリカ、オーストラリア、ニュージーランドからの人が多かったですね。
    イスラエルからのグループもいましたね。
    当然、英語オンリーの世界なので、英語の勉強にはもってこいの環境です。
    14日間どこにも逃げられないので…下手な留学より、よほど勉強になりますよ!

    いよいよクルーズツアーのスタートです。
    日本のがっちり旅程が組まれたグループツアーに慣れていると…
    北極クルーズは最初少し戸惑うかもしれません。
    多くの場合、旅程が決まっていないからです。

    それは天候や野生動物の出現状況により最善のルートを常に選択しているためです。
    だから、同じクルーズ船でも全く同じルートになることは先ずありません。
    スタッフや乗組員の「乗客に最高の満足を」というプロ意識の表れなのです。
    「この場所に行けなかった」よりも「こんな動物に会えた」という心構えが大事です。

    今回は非常に運よく白熊に5回も会うことができました!!
    (ペンギンがいるのは南極です…念のため)

    最初の3回は遠くに…望遠鏡で見なければよく分からないというレベルでしたが…
    2回はハッキリと、本当に目の前で見ることができました。
    スタッフも「あなたたちは本当にラッキーな人達だ!」と言っていました。

    そのうちの1回は船上から、氷の上を歩く白熊を見ました。
    氷の裂け目を飛び、時には海に落ち、ついには2本脚で立ち上がりました。
    みんな「ジャンピング・ベア!」「スタンディング・ベア!!」と大騒ぎ。
    翌日は「あれを見たか?!」とその話題で持ち切りでした。

    もう一回は陸地を歩いているのをゾディアックボートから見ていたのですが…
    なんと白熊のほうからボートに近づいてきました。
    なんとなくちょっと寂しそうな表情でちょっぴり切なくなりました。
    私は普通のデジカメと携帯しか持っていなかったのですが、十分撮影できる近さです。
    でも、せっかく行かれるなら相応のカメラを持参されることをお勧めします。

    その他、見ることができた野生動物としては…
    ベルーガ、アザラシ、いろいろな種類の海鳥…特にハシブトウミガラスは圧巻です。
    断崖絶壁に数えきれないハシブトウミガラスがとまっています。
    トナカイは普通ですが、ホッキョクギツネにも出会えました。
    クジラは尾っぽだけ…よくあるパターン(笑)

    あと、忘れられないのはセイウチです。
    セイウチのコロニーを見に行きました(20頭くらいが丸くなって寝ています)
    みんなで息をひそめてどんどんコロニーに近づいて行きます。
    近くで見ると本当に大きくて、こんな大きな生き物が海中にいることに驚きます。
    遅れてきた一頭が海から出てきて、なんとなくコロニーに合流しました。
    動きがユーモラスで見ていて全く飽きません。

    スタッフの話で印象深かったのが…
    「最初はみんな動物に夢中になるけど、本当の魅力はやっぱり氷の美しさだよ」
    確かに、ゾディアックで見に行くと青白い氷の美しさは素晴らしいです。
    非常に高い青白い壁がそそり立っているかのようです。
    氷が割れて海に落ちる時の迫力も凄いです。

    そして、もう一つ、今回ラッキーだったことが…
    天候が良かったので、北極の「The ICE」を見に行くことができたことです。
    スピッツベルゲン島から離れて、北へ北へと向かっていきます。
    先ず、みるみる海上の氷の状況が変わっていきます。
    気付くとほとんど氷で埋め尽くされたような状態になっています。
    これが北極か…それ以上は前進することができませんでした。
    それでもみんな大興奮していました。

    クルーズで特筆(?)すべきこと、その1。
    今回のクルーズでは、特殊なウェアや長靴を貸してくれました。
    それはとても有難かったのですが…着るのが大変、履くのが大変。
    ゾディアックボートに乗ることが決まったら、即行で用意をしなければなりません。
    まさに「出動!」という感じなのですが…モタモタしている自分には慣れず(笑)
    結構最後まで難儀でしたね。

    クルーズで特筆(?)すべきこと、その2。
    料理は3食とも、いつも3コース(前菜・メイン・デザート)でした。
    そんなに豪華な料理というわけではないけれど、これが美味しい!
    専門のコックが作ってくれる料理は本当に美味しかった!!
    そして、たくさん食べる、船上でほとんど動かない…帰国後、自分の体重に驚き(笑)
    中でも、下船前日の船上バーベキューパーティはとても良い思い出になりました。

    クルーズで特筆(?)すべきこと、その3。
    WiFiはありませんでした。
    それは、デジタルデトックスというか、そういうものから離れましょうという意図。
    目の前にある自然を楽しみましょう!ということです。
    しかし、仕事のメールを見たい、英語が全く分からないから調べたい…
    そんな自分にはちょっと辛かった…かな?
    これはクルーズ会社によるかもしれません。

    あまり参考にならないかもしれません…すみません。
    でも、2016年のことでも、いろいろなことが記憶に蘇ってくるくらい…
    とても魅力的な忘れられないクルーズだったことは間違いありません。

    地球温暖化もあり、北極付近もどんどん景色が変わってきています。
    今の北極の姿をぜひ見に行ってみてください。