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    中欧 東のウォルト・ディズニー?チェコアニメの巨匠イジー・トルンカ 2023-11-15


    イジー・トルンカ(Jiri Trnka)は20世紀に活躍したチェコアニメの巨匠です。
    人形アニメーションの『手』や『電子頭脳おばあさん』など、一般的な子ど向けアニメーションとは一線を画す作品を作ってきました。

    彼の制作は東ヨーロッパでアニメーションの規範とされるほど影響力が強く、それは西ヨーロッパでのウォルト・ディズニーのようだと形容されることが多いです。

    アニメとはいえ大人も引き込まれる作風は、表情が固定された人形、少ないセリフ、音楽と効果音の重視で構成されています。
    このような作風はストーリーや意図が分かりづらいとも言われますが、、、
    ロシア演劇やロシア・アヴァンギャルド芸術に近い制作方法だとも読み取れます。

    人形の表情には光の加減や角度で息を吹き込んでいたそうですが、
    これは能面で表現される機微に通ずるものを感じます。(能面も角度が変われば表情が変わりますね!)
    お能の「形式」は、古代ギリシア演劇、ひいてはロシア演劇でも似たような形で重要視されます。

    少ないセリフと、その代わりに音楽で情景描写するアニメは、与える情報をそぎ落として観客に考える余地を与えていると捉えられます。

    このような表現技法からも西欧と東欧の違いがはっきりと表れ、興味深いのです。
    (p.s. 『手』『電子頭脳おばあさん』は動画サイトでも視聴可能です!)

    人形といえば、チェコは操り人形で有名です。
    プラハには国立マリオネット劇場があります。設立30年経つ劇場で、伝統の人形劇を楽しむのもまた一つです。
    ※2023年11月15日現在、劇場は臨時休業している可能性がありますが、その他の劇場もご要望に応じてご提案可能です。

    イジー・トルンカからチェコや東欧に興味を持っていただけたら、お気軽にお問い合わせください。