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    中央アジア・モンゴル 哀愁のカラカルパクスタン 2025-03-21


    カラカルパクスタン共和国をご存じでしょうか?
    カラカルパクスタンは、ウズベキスタンの領内西部にある自治共和国です。領内にある、と言ってもウズベキスタンの国土の3分の1ほどを占める大きな国です。
    今回は知られざるカラカルパクスタンの名所をご紹介いたします。

    首都ヌクス
    カラカルパクスタン共和国の首都ヌクス。人口30万人の街です。
    見どころはヌクス美術館。近現代ロシア、ウズベキスタン芸術が収蔵されています。
    かつて前衛芸術やロシア民族以外の芸術はソ連政府により弾圧を受けていましたが、ヌクスは辺境都市であったことからその迫害を逃れ、作品が現代まで残されたといわれています。

    また、ヌクスの周囲には、『トプラク・カラ遺跡』や『キジル・カラ要塞』をはじめ、1世紀~4世紀ごろに建造された古代ホラズムの遺跡が点在しています。




    砂漠の中の『船の墓場』

    ヌクスの北には、内陸湖のアラル海があります。かつてアラル海は世界4位の大きさを誇り、漁業が盛んに行われていましたが、1940年代のソ連による大規模な灌漑政策により湖の面積が急激に縮小。湖の塩分濃度が上がり、生き物は死に絶え、漁業の継続ができなくなりました。このことは『20世紀最大の環境破壊』と呼ばれています。
    アラル海周辺で漁業を営んでいた人々は村を捨て、船だけがそこに残されたのです。
    砂漠の中にたたずむ錆びた船は、まるでディストピアSF作品のような光景です。


    ・ミズダカンのネクロポリス

    首都ヌクスから車で40分。トルクメニスタンとの国境にほど近い丘陵地に、何世紀にもわたり墓地として利用されてきた場所があります。霊廟が街のように連なり『ネクロポリス(死者の都)』を形成しています。
    ミズダカンの始まりは紀元前4世紀。約1,700年もの間オアシス都市として繁栄していましたが、モンゴル貴族の後裔 ティムールにより滅ぼされ、墓地だけが残りました。


    古代ホラズムの栄枯盛衰、干上がった湖、哀愁漂うカラカルパクスタンで静かな旅はいかがでしょうか。